※公開終了間近! イロモノなアタシ
海とかお洒落なお店か? それじゃますますマズい展開になる。


いや、でもそうなる事を相手は望んでいるワケだし。


自分はどうなんだろう、本当に鳴瀬さんの事が好きなのかどうか分からないのに。


彼の持つ恋愛感情を否定ばかりし続けているうちに、混乱してしまっているのだ。


「秋葉原でもいい? 部品とか見たいし」
「はい、じゃあそうしましょう」


良かった、それっぽい雰囲気の場所じゃなくて。


安心したのもつかの間、秋葉原に到着するともの凄い人で車なんて動かない。


「離れちゃうけど、別の駐車場を探そう」


駅から離れ、御茶ノ水方面にある駐車場に何とか車を停めて夕暮れの街中に出る。


その間、何と鳴瀬さんはあたしの手を繋いだのだ。


恋人同士みたいで、何だかおかしな気分になる。


< 89 / 386 >

この作品をシェア

pagetop