嘘つきの恋
この顔で、運動も勉強もできるのか…。



納得、納得。



「ねぇ」



どこからか声が聞こえた。



と言っても辺りには人がいなくて、矢城と私だけだけど。



私は矢城のこと知ってても、矢城は私のこと知らないと思うし、空耳かな?



空耳か。



そう確信しながら、しずくが落ちてくる屋根をみる。



「おーい。君だよ?」



「…えっ?」
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