嘘つきの恋
「そっか、そっか。実は俺も」



ニカッと見せたこの笑顔に、ドキッとしない人はいないだろう。



何か…顔、直視できないっ。



見てるだけで照れてきた。



「あのさ━━━━━━━━」



矢城が何かを言いかけたとき、バスが目の前で止まった。



鼻をつつくガソリンの匂いに、顔をしかめる。
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