オンライン中毒
 ――ドン!!!!


な、何?


――ガシャーン、パリン!!!!


一瞬の出来事だった。


私は何かにぶつかり、前方に思いっきり吹っ飛んでいた。


コンクリートに突いた両手の手の平はジーンと痺れ、血が滲んでいた。膝も皮が擦り剥け、ピリピリと痛みの感覚が伝わる。


携帯とバックは同じように道路に転がっている。


顔を上げ、目を細め見えたのは、現金の入った茶封筒を持ち、走り去る長身の金髪男。
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