オンライン中毒
 元気と話をしていると、気持ちが落ち着く。本当は会いたくてしょうがない。絶対に上手く行くに決まっている。


ただ、このまま会うのは虫が良すぎるから、離婚するまで待ってと言った。


この事もあって私は、離婚の準備を進めていた。ウエディングドレスを着て、元気と二人、並んでテレビに映る私は、凄く幸せなんだろうなと想像した。


――あ……また妄想に浸るところだった。


油断すると看護婦達が実にすぐモーションをかける。特にあの高松あみは強敵だ。


色白で清純そうな装いをしながら、アヒル口で可愛く、実に話をかける。


――あっ! 折りたたんだ手紙を渡してる。


「ちょっと、何しているの? 高松さん? 毎度毎度、貴方ちゃんと仕事をしているの?」
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