最後の血肉晩餐
釣りゲーム3 出会い系 鈴木江里の場合
 池袋西口。


一本裏道に入り込んだだけで、表通りの賑やかさが嘘のように静かだった。


目立たないようにひっそりと、汚い灰色のビルが立ち並ぶ。


汚いビルに10代後半から20代の若者達が、なぜか昼夜問わず入っていく。


灰色の階段を昇っていくと、人がうごめいているのが微かにわかる縦線の模様が入ったガラス扉にぶち当たる。


その重いガラスの扉を開くと、パソコン50台が設備してある事務所があった。


鈴木江里はアルバイトとして週5日、この部屋に通っていた。
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