最後の血肉晩餐
 ――初めまして。桐野南です! コメントに返信書くのもあれかなぁ~と思ってメールしました。彼氏はいないんですよ。良かったらお友達になってもらえますか?


南ちゃんからだった。マイミミへの承諾をお願いするメールだった。いやらしい顔をした俺は、承諾を押し、思い切ってアドレスも載せておいた。


昨日のこともあり、あまり期待しすぎてもいけない。変な感情が見え隠れしていた。


「駄目だったら駄目でまた探せばいいしな。さて、今日はなにすっかなぁ。折角の休みだしなぁ。まずは洗濯でもすっかな」


洗濯機には、汚れたらそのまま突っ込んでいたので、洗剤をいれて回すだけ。


「電源入れてっと……スイッチぽん! 続いて掃除機、掃除機っと」


ガタガタガタガタと勢いよく回り始めた洗濯機の騒音に、聞き耳を立ててみると、携帯の着信音とが混ざり合い、鳴り響いているのがわかった。


「まさか!?」


携帯に飛びつき、受信されているメールをチェックした。奇跡が起こったのか? 


南ちゃんからのメールが受信されていた。
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