最後の血肉晩餐
 震える手を抑え、なんとかベルトを装着し、血だらけのシスターの横を通り、寝室から出た。


扉から出てみると、下にエントランスが見え、ここは二階なんだなとすぐに悟った。


近くに見える階段へ俺は走った。だが、その途中に扉が開いてる部屋の前を通りがかり、少し気になった。


早く外に出なくてはと思いながらも好奇心に負け、部屋を覗いた。真っ暗で何も見えない。


何の部屋だろう? 電気はどこかな?


部屋にはいり、壁を手探りで触った。冷たい壁をさすっていくと四角いスイッチのよう感触があった。押してみる。


――ビンゴ。


シャンデリアの明かりが天井に灯った。
< 500 / 672 >

この作品をシェア

pagetop