最後の血肉晩餐
「ちっ。MIMIで釣るとか、もう止めよう! うんざりだ! ちくしょう!」


頭に血が上るのをミネラルウォーターで落ち着かせた。また携帯が鳴っている。力をこめてスイッチを押した。


「もしもし!!!!」


切れた口調で携帯に出る。きっとあいつだろう。


「友介! いつ来るの? お待ちしてますのに。早くいらして? 寂しい」


「いいか? もう会わないし、電話もかけてくるな! 俺はお前が嫌いだ。わかったな!」


ぶちっ。電話を切って、すぐに着信拒否設定に登録した。これでもうかかってこない。少しだけほっとした。だけども何も解決はしていない。


どうしたらいいんだろうか? 賢二の犯人がもしも、あいつならばこの件も解決するんだろうか? でもなぜ、あいつが賢二を?


ばさっと布団の上に転がり、天井を見つめた。


動機が見つからない……よな?
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