私は最強ビンボー女!
第3章

不穏な影

―杞憂side―




「で?敦はなんて言ってたんだ?」


広い理事長室に、不機嫌な声が響く。


男にしては高めだが、女にしては低め。

そんな声の主は・・・・・



「りお、落ち着け。うるさい。」

青菜には"りか先生"と呼ばれている男・・・りおだ。


今は完全にりお(男)モードだ。

長い金髪を下の方で1つに縛って、化粧も落としたようだ。

と、いってもコイツは元から中性的な顔立ちをしているから、薄くしか化粧をしていないが。



「うるさいとはなんだ!!俺はマジで不安で・・・」


「わかってる。それは、僕だって同じだ。」




敦め・・・・・・

僕らに何も告げづに、青菜ちゃん残して消えるとは、いい度胸だな!!




「・・・昨日、僕の携帯にかかってきた敦からの電話では・・・」





僕は、ギリッと歯軋りした。



< 140 / 836 >

この作品をシェア

pagetop