私は最強ビンボー女!
スッとスーツ男の1人が障子を静かに開ける。


部屋の中には、1人の老婆が座布団の上に正座していた。


ピシっと伸びた背筋。

毅然と真ん前を向いている顔。

真っ直ぐにこちらを見据える・・・コバルトブルーの瞳。


私と同じ瞳。

お母さんと同じ瞳。




この人が、私の祖母――



体は小さく、皮膚は弱弱しくしわがよっている。

きらりと輝く白髪。


確かにこの人は年寄りだ。



だけど・・・・・・



ただの年寄りじゃ、なさそうだね。


ただの年寄りにしちゃ、威圧感、存在感がハンパじゃない。




ふぅん。



この老婆が、私の"お祖母ちゃん"ねぇ・・・



私はフッと不敵に微笑んでみせた。


私の微笑に答えるように、祖母も不敵に微笑んで見せた。



へぇ。

やっぱ、普通の老女じゃないね。






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