私は最強ビンボー女!
お祖母ちゃんはあっさりと言った。


「人として、まっとうと言うべきよのぅ。」


「だったらいいじゃん・・・」


あっさりしすぎてる気がする。

言ってること、筋が通ってないよ、お祖母ちゃん。


「駄目じゃ。あたしらは例外じゃよ。暗殺者なのじゃから。」


「例外?」


「そうじゃ。朝霧家は代々、己のコントロールにたけておる。

いつだって冷静にも非情にも冷酷にもなれる。


人を殺すなど、簡単なことよ。それを怖いと言って罪から逃れようとする。

そんなの、ただの甘えじゃ。甘え以外のなんじゃという?」




あぁ、そうだ。


私も、冷酷非情になれる。一瞬で。


狩人の私になることが、簡単にできる。





でも―――――





「これでもまだ嫌だというのかい?
そんなら、しょうがないの。あの手段を使うしかないよのぅ。」


あの手段?


チリンッ
チリンッ
チリンッ
チリンッ
チリンッ


お祖母ちゃんが、鈴を5回鳴らした。




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