私は最強ビンボー女!
日常
―――5月の、初夏の月夜。
静まり返った路上に響く、人を殴る音。
ドゴッ!バコッ!ゴスッ!
そして、数秒後には、また辺りは静まり返った。
・・・まるで、何も無かったように・・・
「・・・もしもし。狩人です。片付けたので、来てください。」
私は健一さんに、電話をかけた。
ちなみに、健一さんは、警察官。
電話を掛け終えると、私は路上に腰をおろした。
――・・・私は、狩人だ。
さっきの殴る音は、私が悪人を片付けていた音。
でも、私が"狩人"として悪人を"狩る"のは、夜だけ。
なんで、こんな事をしているかというと・・・
・・・お金が欲しいから。