私は最強ビンボー女!
「さて。邪魔者は消えたみたいよのぅ。」
お祖母ちゃんの声にハッとする。
「邪魔者って・・・・・」
思わず苦笑する。
「自分の娘じゃないの。お祖母ちゃん。」
お祖母ちゃんは無表情で、私を見た。
「それは青菜も同じであろう?自分の母親を憎んでおるのだから。
青菜の方が、問題は重いと思うがの。」
「お祖母ちゃん、人の心読めるんだ・・・」
「態度で簡単に分かる。青菜、お前は決して、海の前で笑顔は見せなかったであろう?
感動の再開だというのに。あまり、嬉しそうではなかった。」
「でも、憎んでるなんて、普通・・・・・」
「長年の女の勘よ。それに、朝霧家は“異常”であるからの。」
「異常?」
私の問いには答えず、お祖母ちゃんは代わりにこう言った。
「さて、青菜。着替えじゃ、着替え。」
「へ?」
「この屋敷の中では、浴衣を着てもらう。」
「浴衣!?」
「朝霧家は日本の物を尊ぶのよ。じゃから、浴衣に着替えて来いと言っておるのよ。」
そうお祖母ちゃんが言い終わると、私もスーツ男達に連行されていった。