私は最強ビンボー女!
「翼に、未来っていう希望をくれたんじゃない。」
「・・・・・・・・え・・・・・」
思わぬ言葉に、唖然とする。
「だってそうでしょ?
一緒に連れて行きたかったはずだよ。1人より2人で、一緒に死にたかったはずなんだ。
翼っていう、悲しい願いを込めた名前までつけたんだもん。
でも、そうしなかった。
踏みとどまった。
翼に、未来をくれた。
未来は・・・・・希望になるでしょう?
だから、同時に翼のお母さんは希望もくれたんだよ。」
―――未来をくれた―――
そうか。
確かに、そうだった。
母さんは、俺を道連れにはしようとしなかったんだ―――。