私は最強ビンボー女!

弱気な2人

―???side―





さんさんと明るい日差しが部屋の中を明るく照らす中、彼女は妖しく艶やかな微笑をみせた。



老婆とは思えないほど、その笑みは美しく、見惚れてしまった。




「ふふふっ・・・・・あの子は、一体どんなふうに足掻くのか、見物よのぅ。」



妖しく艶やかな笑み。


そしてそのコバルトブルーの瞳には、翳りしかない。



彼女はすでに、もう諦めきっている。

当の昔に、諦めたのだ。全てを。





「葵様・・・海の娘をどうする気なのですか?」


「さぁ?」


「さぁ?って・・・・・、まだ決めてないんですか?」


「いや、一応決めはおる。あの子は海の分の罪を被ってもらう。」


「というと、朝霧家の当主に据えると?」


「まぁ、そんなところよの。じゃが、もしかしたら、あの子は―――・・・・・いや、なんでもない。

ただ、あの子はおそろかく、ぶち壊しにかかってくるはずよの。」



何を言いかけたのかは、痛いほどよくわかった。


けれど今、ソコに触れるべきじゃない。











< 281 / 836 >

この作品をシェア

pagetop