私は最強ビンボー女!
「はぁ・・・ったく、もう。」


佐奈はため息をつきつつ、私から離れる。



そして、私を真っ直ぐに見据えた。





「で?あんたはどうすんの?まさか、泣き寝入りなわけ、ないでしょ?」


「ははっ!んなわけないじゃん!勿論、朝霧家、ぶち壊すつもりだよ。」




私が不敵な笑みを見せて言えば、佐奈は満足げに頷いた。




「ふふっ。あんたらしい答えね。

けど、杞憂さんの話だと、あんた随分弱ってたみたいじゃない。」



口角を片方だけくいっと上げた笑みを見せた佐奈は、やっぱり悪魔だ。大魔法だ。



だって、それって、ムチャクチャ意地悪っぽい笑顔なんだもん。


面白そうに、瞳だってらんらんと輝いてるし。




うん。絶対、大魔王だ。



だけど、大魔王なんかに、言い負かされるもんか!






「弱ってた?まさか。そんなの一瞬だよ、一瞬。」



私も佐奈と似たような笑みをこしらえた。










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