私は最強ビンボー女!
ふわっと、微笑んだんだ。



花の蕾が、ふわりと開いたような。

蛹が、蝶になるかのような。


思わずドキッと、目を奪われてしまう。



そんな、あまりに優しく温かい・・・甘い笑顔。




佐奈の、極上の笑顔だ。


この笑顔は、全然見れないけど、その分、見れたときはほぅっとしてしまう。

嬉しくなってしまう。




佐奈のこの笑顔はきっと、誰をも惹きつけるんだと思う。









「そう、上出来だよ、青菜。上出来。」


「だから、なんで上出来なの?」


「なんでって、用心できてるってことじゃない。」


「用心・・・?」


「そうそう。用心してないかと思ってたから、上出来だって言ってあげたのよ。」


「用心してるよ!」


「ふぅん?ま、いいけどさ。青菜はいつだって強気なんだから、たまには弱気になってなさい。」



命令口調のくせに、その声音はどこまでも優しかった。









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