私は最強ビンボー女!
「逆・・・・・?」


葉月は首を傾げる。


日岡さんはどこか、寂しげな瞳で、葉月を見つめる。


「信用しているからこそ、だよ。葉月、葵さんは、誰よりも君を想っている。」


スッと視線を下げる日岡さん。


「そして、誰よりも君を想っているがゆえに、隠さねばならない事があるんだよ。」





葉月の瞳が―――ゆらゆら揺れた。


つぅっと、葉月の瞳から涙が流れる。





「葵様は・・・・・何をしようとしているんですか?」


流れる涙を、ぬぐうこともせずに、葉月は問う。



日岡さんは、首を振った。


「それは、俺からは言えない。葵さんから直接聞きな。」


葉月は、素直に頷き、涙をぬぐった。




そして、いつもの表情に戻り、口を開いた。



「で、青菜の初仕事ということは、やはり私と青菜は、仲間にならなくちゃいけないんですよね?」


いつも通り口調。


けれど、サラリと発せられた言葉に、私が反応した。







< 365 / 836 >

この作品をシェア

pagetop