私は最強ビンボー女!

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ざわめいた部屋の中が、ビックリするぐらい、静まり返った。


興味津々でこちらを見る彼らに、少し緊張しつつも、私は声を発した。


「初めまして。橋野青って言います。喧嘩は強い方だと思いますんで、よろしくお願いしますっ!!!」


うん。

けっこうしっかりした声だったと思う。



「堀葉月って言います。・・・・・よろしく。」


葉月の挨拶は、そっけないものだった。

葉月らしいけど、良かったのかな?


少し不安になったものの、周りの不良達は別に気にしていないようだったので、ホッとした。


『よろしくー』

と、皆笑顔で返してくれた。



ほんのり嬉しくなった私は、へへっと笑った。


そうすれば――なぜか、皆顔が赤くなった。



いやいや、なんで?

まさかの熱!?

あ、もしかして暑いとか!?


「あ、あのっ、熱ですか?暑いんですか?その・・・・・大丈夫ですか?」



この時、全員が・・・

『(鈍感・・・。というか、男だよな!?なんだよその色気!!!)』


なんて思っていたことを、私は知らない。






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