私は最強ビンボー女!
誰だい?


顔を向けて・・・ハッとした。



囲まれていた女の子が、私に声を掛けたらしかった。


声まで、葉月みたいだった。



というか葉月だよね・・・とか思ったけど、とりあえず彼女の次の言葉を待った。





「あの、本当に、助けていただき、ありがとうございました。

あ、その、お礼したいんですが・・・


えと、あの、お名前とか聞いてもよろしいですか?」





・・・・・・・・・葉月じゃない。



何、このおずおずした感じ!

かわいらしすぎるって!



やっぱ、他人の空似じゃない?


そんな疑惑が頭をもたげたので、私は聞いてみた。




「・・・・・・あなたの、名前は?」



すると彼女は、慌てだした。



「うわぁ!す、すみませんっ!先に自分が名乗るのが礼儀ですよねっ!

わ、私、その、ドジで間抜けなアホ野郎なんで・・・


すみませんっ!!!」





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