私は最強ビンボー女!
「テメェが揺さぶってるからだろうが!!!

いい大人が、動揺してんじゃねぇっ!落ち着きやがれっ!!!」


ドカッ!!!!!!



最後に、健一さんの脛(スネ)を蹴っ飛ばしてやった。


「う゛っ・・・・・・」


しゃがんで呻き始めた健一さんを、仁王立ちで見下ろす。


「・・・・・・驚くのは分かります。

ショックを受けるのも。


でも、落ち着いてください。じゃないと、何も考えられない。」


静かに言えば、健一さんはコクコク頷いた。


「・・・・・・わりぃ。」

ボソッと呟かれた言葉に、うむと頷き、私は緋月ちゃんの方を見た。



「緋月ちゃん、起きちゃったんでしょ?

こっち、来れるならおいで。」


緋月ちゃんが黒いソファーから降りて、おずおずと顔を出した。



「あの、すみません。私、迷惑かけましたよね・・・」


しゅんっと俯く緋月ちゃんは、やっぱり可愛いと思った。

守ってあげたくなるような感じ。


私は、優しく言った。


「いいんだ。そんなの。

それより・・・どこから聞いてた?」


なんとなく予想はつくものの、一応聞けば、案の定。



「あの、私、警察官の方の叫び声で起きたんですけど・・・」




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