私は最強ビンボー女!
「―――葉月に、会わせて。」


真摯な口調だった。

真摯で、静かで、必死な声。





スッと頭を下げた。


ほとんど直角。





「お願い!会わせてっ・・・償わせて。」










何かあった。


でも、何があったのかは分からない。



知りたいとは思う。




でも――緋月ちゃんから聞くのは、ズルイ。


葉月から、聞かなくちゃ、駄目だ。






だから、何も分からない。





それでも。





私は、口を開いた。



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