私は最強ビンボー女!
で。


なんとか黄色い悲鳴を吐き出す集団から脱出した私と葉月は。

教室に到着。


自席に着き、バックを机に放り出しつつ、後ろの席の葉月に話しかける。



「とにかくさ。緋月ちゃんに会ってくれない?」


「断る。」


「なんで?」


「知らない奴と会うとか、面倒くさい。」


「そんな理由なら、駄目。」



私はバッサリと切り捨てた。


葉月の視線が鋭くなる。



「そんな理由って・・・青、痛い目見たいの?」


「見たくないけど。

でも、緋月ちゃんは必死だった。


葉月。あんたに償いたいって、必死だったんだよ?」



葉月の瞳の影が、濃くなった。

暗い真っ黒な翳りが、光を圧倒しそう。


葉月は、静かに言った。



「償う必要は無い。」


私は、ニコッと微笑んだ。


「やっと答えてくれたね。

で、緋月ちゃんに償う必要がないって、どういうこと?」




< 433 / 836 >

この作品をシェア

pagetop