私は最強ビンボー女!
ふっふっふ

さっすが私♪





「・・・すみませんでした。」




ん?

声の聞こえた方を見れば、さっきの男の子が頭を下げていた。



「ご迷惑をおかけ致しました。感謝致します。」


「え?いや、そんな大したことじゃ・・・」


1秒もかかんなかったし。



「いえ、大したことですよ。狩人さん。
・・・僕なんて・・・全然ですから。」



「いやいや。必死に抵抗してたじゃないか。
けっこう、驚いた。」


そっと、男の子が顔を上げる。




つぶらな、子犬みたいな瞳。


うん、この子の名前は子犬クンに決定だな!




「・・・初めて、褒められました。」


「へ?」



「初めて、敗者のする"抵抗"を褒められました。」







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