私は最強ビンボー女!
あまりに冷たい、嘲るような笑み。


それは、思わず俺をぞくっとさせた。

背筋が、冷たくなったみたいだ。



けれど林は、すぐに冷笑を消し、無表情になった。



「ふざけんな。」


林は、そう吐き捨て、スタスタと敦さんを通り過ぎ、敦さんの背後に立って言った。



「青菜のことを『海』って呼んだこともあるみたいじゃない。

あんたさ、父親だっていう自覚、あんのかよ。」





苛立ったように言った後、林はくるりと振り返って、俺と藤原を見た。



「あんた達2人。本当に青菜が好きなら、本気で助けなよ。

じゃなきゃ、許さないから。


私は―――ナァちゃんを守る。


あんた達は、死ぬ気で青菜を助けろ。



ついでに、そこの糞も。

青菜はあんたの娘なんだから、助けろよ。


そこの女もね。

青菜はあんたのせいでこうなったって言っても、過言じゃないんだから。


杞憂さんとりかさん?も、お願いしますね。


私も、頑張って青菜に無茶させないようにするから。」




――そう言い残し、林は去って行った。





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