私は最強ビンボー女!
―青菜side―




『教えてください』


そう頼めば、お爺ちゃんは真剣な瞳で私を見た。




「何も知らないのですね?」


「はい。」


「だから、知りたい、と?」


「はい。その通りです。

私は、2人と血の繋がりがあるから・・・」




決して消えない、確かな繋がりがあるから。


だから、知りたいの。



頭を下げ続けている私に、お爺ちゃんは言った。



「いいですよ。」


温かな口調だった。



私はびょんっと顔を上げた。


「ありがとうございますっ!」



お爺ちゃんは「しかし・・・」と呟いた。


「しかし、私はほんの少ししか知りませんし・・・

海様の家出のことも、よくは存じていないのです。


・・・・・・・・・うぅむ・・・。

どうしたものか・・・」




< 483 / 836 >

この作品をシェア

pagetop