私は最強ビンボー女!
お爺ちゃんはしばらく唸った後、何か思いついたかのように、ぽんと手を打った。



「そうだ!それがいい!」


・・・・・・どれがいいのかな?




首を傾げた私に向かって、お爺ちゃんは笑いかけた。



「喜代治(キヨジ)様から教えて頂きましょう、青菜様。」


「喜代治様・・・?誰の事ですか?」



私の問いに、お爺ちゃんは驚いたというように、目を見開いた。


「知らぬのですか?」


「あ、はい・・・。あの、有名人なんですか?」


「朝霧家では、そりゃあ誰もが知ってるでしょうが・・・。

でも、まさか青菜様が知らないとは・・・・・・」



???


私と関わりがある人なんだろうか・・・




お爺ちゃんは私を真っ直ぐに見た。



そして、口を開いた。



「喜代治様は・・・葵様の夫。

青菜様の、祖父にあたる人でございます。」






静かな声で発せられた言葉は、私の心の中に、じんわりと伝わってきた。




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