私は最強ビンボー女!
「喜代治様、源蔵でございます。

お客を1人連れて参りました。


入ってもよろしいですか?」



源蔵さんがそう襖・・・正しくは、襖の向こう・・・に、向かって話した。


すると、しわがれた応答が返ってきた。



「入ってよいぞ。」


低い、しわがれた声。

老齢だからこその声。




源蔵さんは、そっと襖を開けた。



中に居たのは、1人の老人だった。




綺麗な白髪。


白い頬には、多くのしわ。



けれど――


背筋はスッと伸びていて。


瞳は美しいカラスの濡れ羽色で、光を宿していた。


眉も白いけれど、キリッとしていて、意志が強そうだった。




これが、私のお祖父ちゃん・・・・・・。


キリッとした眉が、お母さんと似ている。




お祖父ちゃんは私を確認すると、ふわりと微笑んだ。




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