私は最強ビンボー女!
教えてもらうために来たんだ。

糞ババァとお母さんのこと、知るために来たんだ。



「・・・・・・お祖父ちゃん。」


「なんだ?」


「私ね、教えてもらいたいんだ。

お祖母ちゃんと、お母さんのこと。


教えてくれる?」


真っ直ぐに見つめれば、お祖父ちゃんは、微笑んだ。


「いいよ、そんぐらい。教えてやろう。

家族なんだから、知る権利はある。」


お祖父ちゃんはキッパリと言い切った。

そして、源蔵さんを見る。


「源蔵、お前も聞くといい。

葵のこと、けっこうよく分かってるみたいだからな。」


「あ、ありがとうございます!」


源蔵さんはペコンと頭を下げた。


「礼なんていいって。

それより、長い話になる。2人共座りな。」


お祖父ちゃんに言われ、私はあぐらをかき、源蔵さんは正座をした。



「おし。じゃ、始めるぞ。

けど、途中で口を挟むなよ。質問は最後だ。


話の腰を折られると、よくわかんなくなるからな。」



私と源蔵さんにそう注意した後、お祖父ちゃんは話し始めた―――。






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