私は最強ビンボー女!
あー・・・。


まさかのこういう落ちか。



ホッとしたいけど・・・般若さんがめっさ怖いもんなぁ。


なんか冷や汗出てきたわー。



私・・・お化けじゃなかったけど、逃げて大正解だったね☆




葉月は荒い息をしながらも、つかつかと私に近寄り、むんずと私の襟首を掴んだ。



「青菜捕獲成功。」


「私、人間なんですけど・・・。」


「珍獣でしょ。何言ってるの。」


「珍獣!?」


うわ。

全く嬉しくない!!!




反対しようと口を開いたけど、葉月が先に、源蔵さんに向かって話し始めてしまった。



「源蔵さん。私はコイツが逃げたから追いかけて捕獲するべく走ってたの。

決して追いかけっこなんてしてないから!!!


あと、いい加減、様付けやめて!」



首をひねって葉月の顔を見れば。


目は軽く源蔵さんを睨んでいて、唇はつんと尖っていた。



源蔵さんは穏やかに微笑んだ。




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