私は最強ビンボー女!
変わらない現実より、変わるかもしれない未来に尽くす方が。

絶対絶対いいはずだ。




お祖母ちゃんは珍しい物をみるように、私を見た。


「青菜は、面白い考え方をするのぅ。」


「そうかな?普通じゃない?」



どっか矛盾してたっけ?

してないと思うけど・・・。


首を傾げれば、お祖母ちゃんが呟く声が聞こえた。




「その前向きさは・・・誰に似たんかの。」



え?


私のポジティブさ?



「糞親父じゃない?アイツ、無駄に前向きだから。」


だから、おそらくお母さん追いかけちゃったんだと思うけど・・・。

あぁ、それを考えると頭が痛い。マジでムカつく親だよね!



「敦・・・か。そうか。海は、そういう男を選んだか。」


お祖母ちゃんは、何かが分かったかのように頷いた。


首を傾げていると、糞ババァがどこか遠い目をした。



「海は、自らの不安を取り除いてくれるような男を選んだということか。

・・・・・・選ぶ事ができたということか。」


そう言うお祖母ちゃんの声には、安堵がこもっていた。

これが・・・お祖母ちゃんの"海の母親"という、素の性格?




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