私は最強ビンボー女!
葉月は、少し羨ましそうに私とお祖母ちゃんを見た。


「やっぱり、青菜と葵様は似てますね。

さすがは孫と祖母。」


優しい声で発せられた言葉に、首を傾げた。


「似てる・・・?」



前にも言われた気がするけど・・・今、言う?

さっきのどこに、似ている要素が?



葉月は、くすくす笑い始めた。


可愛い・・・ヤバイ、惚れる・・・・・・って、駄目だろ私。

日岡さんに殺されちゃうよ?



「似てるっていうか、そっくり。

だって葵様も私に言ってくれたんだもの。


私を救ってくれたときに。

『あたしはキッカケを作っただけだ。葉月を救ったのは、葉月自身だ。』って。」




葉月は、お祖母ちゃんにニコッと笑いかけた。


「葵様、私にそう言ってくれたんですから、認めましょうよ。」




お祖母ちゃんは、パクパクと口を開けたり閉めたりした後、渋々、静かに頷いた。


・・・・・・超頑固ー。



とか思ったところで、笑いたくなった。


不器用で、変なところで器用で。おまけに超がつくほどの頑固。

まったく。苦労する性格だね、お祖母ちゃん。




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