私は最強ビンボー女!
「確かに、こんな広い広間の端までは届きませんね!」


納得すれば、日岡さんがやれやれというように首を振った。


「青菜、解ったんなら早くマイクを取れ。」


「あ、すみません!」


私は慌てて日岡さんからマイクを受け取った。




「青菜、せいぜい頑張りなさいよ。」


「勿論!頑張るよ。」


ニッと笑った葉月に私も笑い返した。




「青菜、応援してるぞ。」

源蔵さんが微笑んで言ってくれた。


「ありがとう。」

私は、頷く。






「――では、青菜。行って来い。」


お祖母ちゃんが、真っ直ぐに私を見つめた。




私は、しっかり頷く。


「うん。行って来ます。」






そうして私は、人で満杯の広間に入っていったんだ。


解散、目指して。





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