私は最強ビンボー女!
でも、まだかろうじて、意識は手放していない。


私、頑固なんだよね。






「てめぇらのせいでっ・・・てめぇらのせいでっ・・・」



初めに声を発した、あのスーツ男の声と共に、私の足首が何かに掴まれるのを感じた。


おそらく、あのスーツ男に掴まれているのだろう。





「青菜から離れろ。」


「俺らのお姫様に近づくなよ~」


陽が低く凄み、翼が冷めた声でおどけたように言う。



2人とも、怒ってるんだ。

私が、やられたから。



そう思うのは、自意識過剰じゃないよね?





「・・・・・・てめぇは・・・誰も殺さずにっ・・・」


何かに憑かれたようにぼやきつづける声。

陽と翼を無視してる。




・・・・・・・・・・・・私は、誰も殺さずに、か。




「たしか、に・・・ね・・・・・・」


私はポツリと呟いた。




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