私は最強ビンボー女!
ドクンッ


心臓が、嫌な音を立てる。



そういえば。


なんでココに、葉月がいないの?

友達に、なってくれるって言ったのに。



お祖母ちゃんの瞳を見た。

コバルトブルーの、どうしたって消えない翳りをもつ瞳を。


「葉月は?」


直球。

悪いけど、あーだこーだ言う余裕なんて、今の私には無いの。



「・・・青菜、寝るのじゃ。」


お祖母ちゃんは、私の質問には答えず、平坦な声でそう言った。



答えに、なってない。


「だから、葉月は?」


もう一度その質問を口に出した。


けれど今度は、さっきまで黙っていたお母さんが言う。


「今は、伝えられないの。お願い、青菜。寝て?」


答えに、なってないってば。


私はイライラと繰り返す。


「だから、葉月は?」


「青菜。今は余計な事考えずに、寝ろ。な?」


今度は糞親父が答えた。




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