私は最強ビンボー女!
仏の顔は3度まで。


私は仏じゃないけど、ブチッと何かが切れる音がした。



寝ろ、だぁ?

余計な事、だぁ?


ふっざけんじゃない!!!!!




「葉月はどうしたのかって聞いてんの!!!

答えくれないのに、寝れるかっ!」


怒鳴った後、私はギッと全員を睨む。


陽と翼と佐奈とナァちゃんにはとばっちりだけど、仕方ない。



だって私は今、イラついてるんだ!



ハァ・・・と、ため息をついたのはお祖母ちゃん。


しょうがない、というように、薄く笑っている。



「青菜は、頑固じゃのぅ。あたしに、似てしまったようじゃ。」


そう言った後、お祖母ちゃんは笑みを消し、私の瞳を真っ直ぐに見た。



「医者にの。ショックを受けさせるな、いったん意識が戻ったら、すぐ眠らせろと言われておるのじゃよ。

しかし、しょうがないの。教えてやろう。


青菜、葉月はの、今、意識がないのじゃ。

あたしを庇い、ある女の刀が葉月の背中に突き刺さってしまったから。


意識不明だというのに、痛みに呻いておる。


命に別状はないと医者は言うたが・・・傷は残るじゃろうな。」


淡々と説明をした後、絶句した私に、お祖母ちゃんは儚い笑みを向けた。




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