私は最強ビンボー女!
私はニッと笑った。


「助けてもらって、謝ったり自分を責めたりしちゃ、駄目だよ。

するのは感謝。


じゃなきゃ、助けた葉月は報われない。

でしょ?」




確信に満ちた声で言えば、お祖母ちゃんは笑った。



「確かに、そうかもしれぬの。」


穏やかな声だった。



私も微笑み返しながらも、心臓は暴れ始めた。


葉月・・・命に別状はないみたいだけど・・・・・・重症、なんだよね・・・




大丈夫、なのかなっ・・・・・・。


不安で胸がいっぱいになった時。




――ポン



頭の上に、温かい手が置かれた。




「・・・陽・・・翼・・・」


私は、私の頭の上に手を置いた2人を見上げる。



陽が、真剣な瞳で、真っ直ぐに私を見て。

翼が、柔らかく微笑みながら、私を見た。



先に、陽が口を開いた。




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