私は最強ビンボー女!
これまでの話の筋からだと、緋月ちゃんには悪いけど、葉月の方が跡取りになるんじゃあ・・・
「"脱出したところまでは、葉月の方を跡取りにする気だった。
けれど、緋月を助けようとしたところで、すぐに気を変えた。
小野家の跡取りに、人に情けをかけて、自分を危険に晒す人はいらないからだ。"
父親はそう言ったわ。」
平坦な声で呟かれた言葉が、私には理解できなかった。
何それ・・・。
「それで、私はお金と引き換えに、違法の・・・売春を仕事とする団体に売られた。」
!!!!!
「売春を仕事する団体!?」
私はついに叫んでしまった。
葉月は至って平静で、静かにコクリと頷いた。
「そう。10歳だったのにも関わらず、私が知らない男の人達に抱かれた。
といっても、そんなに頻繁じゃなかったよ。
なんてったって、10歳だから。
でも、中学生になると、急にたくさん抱かれるようになった。
成長期で、体も変わってきてたしね。
それで私は――耐えられなくなったんだ。
だから、逃げ出した。
そうして、ふらふら街を彷徨って何日目かに、葵様に出会ったの。
暗い裏路地で、空腹と疲労でうずくまっていた時だった。
ふと、人の気配を察して顔を上げたら、お婆さん・・・葵様が、立っていたんだ。」
「"脱出したところまでは、葉月の方を跡取りにする気だった。
けれど、緋月を助けようとしたところで、すぐに気を変えた。
小野家の跡取りに、人に情けをかけて、自分を危険に晒す人はいらないからだ。"
父親はそう言ったわ。」
平坦な声で呟かれた言葉が、私には理解できなかった。
何それ・・・。
「それで、私はお金と引き換えに、違法の・・・売春を仕事とする団体に売られた。」
!!!!!
「売春を仕事する団体!?」
私はついに叫んでしまった。
葉月は至って平静で、静かにコクリと頷いた。
「そう。10歳だったのにも関わらず、私が知らない男の人達に抱かれた。
といっても、そんなに頻繁じゃなかったよ。
なんてったって、10歳だから。
でも、中学生になると、急にたくさん抱かれるようになった。
成長期で、体も変わってきてたしね。
それで私は――耐えられなくなったんだ。
だから、逃げ出した。
そうして、ふらふら街を彷徨って何日目かに、葵様に出会ったの。
暗い裏路地で、空腹と疲労でうずくまっていた時だった。
ふと、人の気配を察して顔を上げたら、お婆さん・・・葵様が、立っていたんだ。」