私は最強ビンボー女!
『当たり前』って・・・・・・

まるで常識だとでも言わんばかりの口調。


「あのさ、葉月。まさかとは思うけど・・・

ふっつーの高校生が、竹刀と木刀常備してるとか思ってないよね?」


「思ってる。

・・・・・・まさか、違うの?」


目を見開いた葉月。

ヤバイ。頭痛がしてきた。



「そのまさかだよ。

ふっつーの高校生が、竹刀と木刀常備してるわけないじゃん・・・。

あ、でも、剣道部とかならありかもだけど・・・葉月、部活やってないでしょ。」


「やってるわけない。

え、てことは、竹刀と木刀常備してるのって、おかしいってこと?」


「おかしいよ・・・・・・。」



ヤバイ。

葉月の常識がヤバイ。


本格的な頭痛が私を襲う中。

葉月は、おかしいと知っても大して動揺はせずに、逆に納得したように頷いていた。



「成程ね。

だから、私が竹刀出したらアイツらざわめいたんだ。

まぁ、私は元々普通とは程遠いしね。


緋月も助けられたし、害はないから竹刀と木刀はこれからも常備しとくわ。」



葉月はにっこりと微笑んだ。

私はどこか何かが違うような気もしたけど、それを言うのはやめておいた。



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