私は最強ビンボー女!
どうやら。

葉月が男だろうと女だろうと大した問題ではないらしい・・・。



「えーっと。

単刀直入に言いますと、毒牙から抜けたいなぁと思っていまして・・・」


「え!?なんで!?」


で、ですよねー・・・。


「あ、えとですね。

私と葉月は情報収集のために毒牙に入ったんですよ・・・」


「情報収集?」


「はい。ナァちゃんの情報収集。」


「・・・・・・・・・・え?」



困惑したような視線を投げかける啓先輩。


葉月は、静かに腰を折った。




「すみませんでした。」


静かな――けれどどこまでも真摯な声だった。



啓先輩が目を瞬く。


私は、啓先輩を真っ直ぐに見つめた。



「聞いてあげてください。

啓先輩。それに、ナァちゃんも。


許せないことを葉月は告白すると思う。

けど・・・最後まで、聞いてあげてください。


お願いします・・・・・・。」




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