私は最強ビンボー女!
きゅぅきゅぅと、胸が痛む。


もし、なんて、考えたって仕方ないけど。

それでも、考えてしまう。



もし、もし、って。








「でも、だけど、私達にだって充分、非はあります。

から、だからっ・・・本当に、本当に!!!

すみませんでした!!!!!!」



葉月の大きな声に、私はハッと我に返る。



気が付けば、葉月が頭を下げていた。

深々と。






「許してくれなくていいです。

許されるものでも、許せるものでもないはずですから。

ただ、ただ・・・気をつけて、ください。藤原家に。


命を・・・・・・簡単に、落とさないように。

気をつけてください――。」



葉月・・・・・・・。

私は、きゅっと唇を噛み締めた。



事実は変えられない。

時間は戻らない。


許されないことが、この世には確かに存在する。





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