私は最強ビンボー女!
歪んでる。


私は、こんなに真っ直ぐな光を、もつことなんてできない。






『・・・・・・ありがとう青菜。』


ふわっと笑って言われた言葉。

本来ならば心を温かくして、頬がにやけるものなはず。



だけど。


反対に、心の奥は冷えて固まっていった。



ドロドロした醜い感情が、私の中に溢れて、溢れて。

頭を抱えたくなるのを、必死にこらえた。






『ありがとう』?

何言ってんの?


私は、あんたに感謝されたくなんかない!

あんたなんかが、私に『ありがとう』なんて言っていいわけない!



私が望んで、望んで、望んで、諦めたモノを、やすやすと手に入れているあんたなんかに!

感謝されてたまるかっ!!!




―――吐き気がした。


目の前で穏やかに笑う人の鈍感さと、自分の醜さに。



どうして?

同じコバルトブルーの瞳なのに、どうしてこんなに違うの?





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