私は最強ビンボー女!
なんで・・・軽いノリで言ったのに、そんな真剣に受け取るの?


どうして、私なんかをかまうの?





「・・・テストが全然できなくて。

杞憂さんからお仕置きを頂いちゃったんだよ。」


ぽつりと呟いてみた。

ブルーな理由の中にそのことも、勿論きちんと入っているから嘘じゃない。




「テストぉ~?青菜頭わりーのかよ。」


「おい翼笑うんじゃない!

しょうがないでしょぉ!?ほとんどの授業寝てたんだからっ!」


「あはは!ご愁傷様~」


「うわムカつくー」



翼を睨んだら、くすりと笑われた。


私の睨みを笑うとはいいどきょ――「うぉっ!?」





いつの間にか手が伸ばされていて、私の頭をぐいっとひきつけた。


・・・翼の身体のほうに。




おぉう。

なんか男の胸板っぽいのにおでこつけてるぞ私。


・・・・・・・・・って、どんな状況なの、それ。



ぐるぐると思考が回り始めたところで、翼に耳元で囁かれた。

甘く。




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