私は最強ビンボー女!
ぶぅーと唇を尖らせたところで――




―――バンッ!!!!!!





「うあああああん葉月ぃぃぃぃぃ!!!」





なんていう叫び声と共に、なぜか緋月ちゃんが私の部屋に入ってきた。


そしてその勢いのまま、突風のごとく私の隣の葉月に抱きつく。







・・・・・・何事?


あまりのことに総長2人と目を合わせてしまった。




「・・・なんで小野家の一人娘がここに来てんの?」


数秒の沈黙を破ったのは、翼の困惑の声。



あぁやっぱお金持ち同士、顔ぐらいは知ってるのか。




―――にしても。

一人娘・・・ねぇ?



「気に入らないね、本当。」


すぅっと目を細めて呟いた。




本当、気に入らない。

双子だっていうのに、周りは知らないなんて。




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