私は最強ビンボー女!
「・・・翼から聞いたわけ?」


「別に?ただ、彼方と哉は根本的には同じだっていうことは聞いたけど。」


「ふーん。根本的には同じ、ねぇ・・・。

見なくていいとこよーく見てんだな、俺らの総長は。」


「見なくていいとこなんだ?」


「・・・突っ込むねぇ。そんなに、俺のこと知りたい?」


「うん。知りたい。」



私の返事に、哉が目を見開いた。



あれ。そんな驚くとこ?


私は首をかしげながらも言った。




「だってさ、私、哉に助けられたみたいだし。

それにクラスメートの中じゃ、仲いい方・・・っていうか、色々知ってる方だからさ。

もっと知りたいなぁって思う。

・・・それに、緋月ちゃんのお見合い相手だしね。」


「え?緋月ちゃんって・・・小野緋月?なんで知ってるの?」


「葉月の双子の妹ちゃんだから。」


「は?双子!?」




・・・なんで、こんなに皆知らないんだよ。



「そう!訳あって小野家と絶縁されちゃったけど、緋月ちゃんの双子の姉であることは変わらない。

だから、知ってるし、お見合いのことは気になる。」


しっかりとした口調で言い募れば、哉は静かに頷いた。



< 722 / 836 >

この作品をシェア

pagetop