私は最強ビンボー女!
「夏実さんが教えてくださらなかったら、きっと私は今も知らないままでしたから・・・。」


「葉月様・・・・・・」



ナァちゃんが、後部座席の葉月の方を向く。


そして、ぶんぶん首を振った。

苦しそうに。




ナァちゃん。

葉月もこう言ってるんだし、そんなに自分を責めちゃだめ――





「・・・敬語なんてやめてくださいっ!!!」




―――――って、そっち?



「葉月様があたしなんかに敬語使うなんて、駄目ですっ!!!

というか、もっと罵ってください!

葉月様!あたしは強気で冷静な葉月様LOVE☆なんですからっ!」


「・・・・・・・・・・・・うん・・・?」




鼻息荒く言い募るナァちゃんに、さすがの葉月も目をパチパチさせた。


・・・うん。まぁ、ねぇ?





「あぁぁぁあああ!!!

それなのにあたしってばなんてことしちゃったんだろ!?


葉月様をこんな状態にさせるなんて!

くっそ、まだまだLOVEが足りぬのかっ!!!!!!」





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