私は最強ビンボー女！

「緋月様の誘拐は――『紅狼』『白狼』絡みです。」


「え、なんで？緋月ちゃん関係なくな・・・・・・あ。」




ハッと目を見開く。


違う。

関係ある。



緋月ちゃんは――






「そう。

小野緋月は横江哉と彼方の双子と見合いをして、どちからとゆくゆくは結ばれることになってる。」



佐奈が、私の思考を読んだかのように大きく頷きながら淡々と言葉を紡いだ。





「緋月を捕まえて脅せば・・・あの2つの暴走族を落とせると考えたムカつく奴らの仕業ってわけ。」


葉月がギリギリと歯を食いしばりながら言う。

その瞳はギラギラ輝いていて。


葉月がどれほど怒っているか、痛いほど伝わってきた。






「――――で。

青菜ならそんな輩あっさりと片付けられるだろう？


狩人として。」



これまで黙っていた日岡さんが、ニコリと爽やかな笑顔を見せた。