私は最強ビンボー女!
・・・・・・そうだ。


当初の目的は緋月ちゃんの奪還。

哉のことじゃ、ない。





私は、目を覚ました。


私はコイツと話をするんじゃなくて・・・戦いに来たんだった。

まぁ、話し合いで解決できればよかったんだけど・・・




無理だな。

コイツが、じゃなくて、私が。


あんな悲痛な声を聞いて、話し合いで解決させるとか、私が無理。







―――――グッ!!!!!!


床をけり、金髪長身男の鳩尾に拳を入れる。




「・・・・・・ぐっ・・・」


金髪長身男の目が束の間開かれ、すぐに苦痛に歪む。



ドサッと地面に倒れこんだ金髪長身男。


葉月が一番に前に駆け出す。

追うように日岡さんが続き、それにナァちゃんが続いた。



佐奈は――


「行かないのか?」


「行っても足手まといになるだけでしょう。私はここにいる。」




< 788 / 836 >

この作品をシェア

pagetop