私は最強ビンボー女！

「葉月。」



ギラギラした瞳で、葉月は私を見る。

ぎゅっと握り締められた手裏剣。


男の首を、つぅっと紅い血が伝う。





「葉月。ソイツの首に当ててるモノ、離しな。」


「・・・・・・・・・。」


「葉月！」


「・・・・・・っく・・・うぅっ・・・」




ぽろぽろと涙がこぼれていた。

顔をぐしゃぐしゃにして、葉月が。



あの葉月が、泣いていた。







「うわあああああん！」



手から力が抜ける。

手裏剣が落ちた。





葉月は、大声を上げて、手放しで泣いていた。







「緋月、緋月、緋月ぃぃぃいいい!!!!!」